感動エピソード

不器用な彼が祝ってくれた、今までで一番幸せな誕生日

都内に住む31才の会社員の女性チナツです。

私が今までで一番うれしかったことは、誕生日の時にその時付け合っていた彼が花束を持って駅で待っていてくれたことです。

何も期待していなかった誕生日

ちょうどそのころ、仕事も忙しく大変でプライベートでもつらいことが重なっていて自分でも誕生日を忘れているほどでした。 そのため、自分の誕生日を祝う気になんてまったくなれなかったです。 誕生日の当日も平日で、その日は私は出張から戻ってくるのが夜になる予定だったので何の予定も入れずに、帰りにコンビニで夕飯を買って帰ろうと思っていたほどでした。

しかし、彼から当日に連絡が来て夕飯に誘われました。 待ち合わせも私が住んでいる最寄りの駅だったので、彼もすっかり誕生日のことは忘れているのだと思っていて普段通り仕事終わりに近所で夕食を食べるだけだろうと考えていました。

そして、私としては疲れていたし気分的にも元気がなかったのでそれでいいやと思っていたので、夕飯だけならと思い彼の誘いにオッケーしました。

彼と付き合うきっかけ

彼との付き合いは1年半ほどで、同じ職場の上司でした。

初めのころは恋愛感情なんて全然なかった相手ですが、一緒にいる時間が増えて二人で食事に行く機会などが増えてきてからどんどん彼のことが大切な相手となってきました。

ちょうど彼と出会った頃は、やっと社会人にも慣れてきたころで仕事が楽しく感じてきたとともに大変にもなってきた時で、そんなときにちょうど実家の父が倒れるという不運も重なって自分の中でいっぱいいっぱいになっていた頃でした。

彼は、私の大変さもよくわかってくれていたし、そのころ私の家族の問題で私がとても傷つき落ち込んでいるのもすべて知っていました。

そんな私のことをいつも温かく見守ってくれて支えてくれていた彼だったので、言葉にはできないけどいつも感謝の気持ちでいっぱいでした。 そのため、気づいたら自然と彼が大切な存在となっていてお付き合いが始まりました。

サプライズが大の苦手な彼の大胆な行動

私はサプライズなどが苦手で彼もそういうことをするのが苦手なタイプなので最初の誕生日も何もなく過ごしました。 私は男性にクサいことをされるのにも慣れていないし、そういうのをされるのが苦手なのでそれで全然よかったし、彼もそういうことを一切しなかったのでそれがお互いに気負わずに付き合っていける秘訣だったのかもしれません。

しかし、その日はいざ駅に着くと彼が駅の改札のとこで花束を持って待っていました。

ちょうど帰宅ラッシュの時間帯で駅にも人がとても多くて、最初見たときはびっくりしました。 なにより、そんなことするのが一番苦手なタイプの彼がまさか駅で私のために花束を持って立っているなんて想像もできなかったし、それよりも誕生日を覚えていてくれたことにも驚きでした。

最初は感動より驚きの方が先にきてあまりリアクションできなかったのですが、行きつけの居酒屋さんに行き彼とゆっくり話している時に彼の気持ちや想いが伝わってきて、急に涙が止まらなくなりました。

きっと、彼は困惑したことだと思いますし、周りのお客さんや店員さんは花束を持った女が泣いているのでプロポーズでもされたと思ったに違いありません。

しかし、彼が会社の帰りにわざわざ花を買うために途中の駅で降りて、帰宅ラッシュで人の多い電車に花束を抱えたまま乗り込み、その花をつぶれないように大事に抱えながら駅の改札で私のことを待っていてくれたのだと思うと、彼への愛おしさがこみ上げてきてこんなに自分の誕生日をいとおしいと思えることもないと思いました。

花束以外はいつも通りのロマンチックさは全くない彼でしたが、それが私たちらしくていいなとも思いました。

花束を抱えいつも通りの行きつけの居酒屋さんで夕食を食べ、帰りに行きつけのバーで一杯飲み、その日にあったどうでもよい出来事を、ただただうんうんと楽しそうに聞いてくれる彼と誕生日という日を過ごせてこんなに幸せな日はないなと実感しました。

別れた今でも感謝。一生の思い出をありがとう

それまで、自分のことしか考えてなく自分のことでいっぱいいっぱいになって誕生日のことすら忘れてしまっていた自分はもうどこにもいませんでした。

その後いろいろあって彼とはお別れしなければならなくなりましたが、今でも彼には感謝しているし私にとっての一番の理解者でありソウルメイトだったと思っています。

あんな素敵なパートナーに今後出会えるかわからないけれど、彼が私にしくれたことはいつまで経っても私にとってはよい思い出で、とくに誕生日の日に花束を持って駅の改札の前で私のことを待っていてくれたのは私の人生の中で一番感動して嬉しかった出来事でした。