家庭は複雑で勉強もダメだった私を救ってくれた担任の先生

私は現在和歌山県在住の45歳男性で「アキラ」と申します。

学歴は四大卒で普通のIT企業勤務の会社員をしています。私のような男性は沢山いるでしょうが、実は私の家庭環境は複雑でした。

というのも私には両親がおらず祖父母に育てられたからです。

この家庭環境でよくグレなかった、大学卒業までコギつけたなって思われるでしょうが、それには高校時代の恩師の力があったればこそでした。

私のストーリーを読んで、劣悪な家庭環境の方でも普通の大人になれると元気になっていただければ幸いです。

私は今でこそ普通の会社員として仕事をし、妻子のある普通の家庭で生活してます。
しかしここに至るには高校時代の担任の先生の力が大きく影響しました。そのエピソードについて紹介させていただきます。

両親のいない家庭で育つ、ということ

私が3歳の頃、母が亡くなりました。

普通なら父親が引き取るんでしょうが、父は長距離運転手で週に数日しか帰って来ません。当然こんな父に幼い子供の養育なんて無理でしょうし、面倒を見るなら転職しなければなりません。

さらに父親は母の入院中に他の女性と浮気をしていたぐらいなので、仮に養育出来る環境だったとしてもどうだったか怪しいものです。

私は母の入院中から母の祖父母に面倒を見てもらい、母の死後は祖父母に引き取られて育ててもらました。

母子家庭や父子家庭の同級生はそれなりにいましたが、両親のいない家庭というのは私だけだったのでそれだけ特殊な環境だったんだと思います。

しかも祖父母は当時65歳、私は3歳です。もし祖父母が生存してたら100歳オーバーの年齢ですし、半世紀以上の年齢差があります。これだけ年齢が離れてると色々不都合がありました。食生活、社会的な常識で一般家庭とかなり差はありましたし、相当なストレスを感じたんでしょう。

その結果私は吃音症と夜尿症を発症してました。

小学校に入っても治りませんし、言葉は悪いですが知恵遅れの部類に入るぐらいのダメな子供でした。吃音症の改善のために学校でカウンセリングを受けたり、夜尿症治療の為にお灸をしたりしました。

何しろ40年前近くのことですからカウンセリングとは名ばかり、夜尿症治療も民間伝承のような方法しかなく本当に苦労したのを覚えています。

幸い小学校4年生ぐらいになると吃音症は改善し、夜尿症は完全に治りました。

もちろんこういったことは学業にも大きく影響し、テストの点数は100点満点で20点や30点ばかりでした。

とはいえ、小学校中学校は義務教育です。
どんなに成績や素行が悪かろうが卒業はさせてもらえますし、無事中学卒業出来ました。

しかし小中の9年間で祖父は亡くなり、祖母一人で私の面倒を見るようになったりと家庭環境はさらに悪くなってました。

一応程度の悪い高校とはいえ、無事高校にストレートで受かりました。

高校一年生の担任の先生からの「愛」

私の転機となったのは、高校一年生の時で、担任の先生との出会いです。

今から話す担任の先生の行動は、学校の先生として正しかったのかどうかわかりません。
というのも先生は生徒に対して分け隔てなく公平に接するという立場です。

一人に生徒に対して入れ込み過ぎるというのは問題なのかもしれないからです。

担任の先生は奨学金の申請を強く勧めてくれたのです。

「お前の家庭環境なら間違いなく通るから奨学金の申請をしよう、必要な書類は先生が用意するから名前の記入とかだけしてくれれば良いから」

と、経済状況を助けになる方法を探してくれました。

次にこの担任の先生の受け持ち教科は英語だったんですが、辞書や問題集をくれたりもしました。

当時私の持っていたのは中学校入学時に購入した辞書だったんですが、「高校英語や大学受験を考えるとその辞書だと心もとない、もう使ってない辞書あるからそれあげるわ」といって新品の辞書をくれました。問題集も同様です。

どちらも古い、使ってないと先生は言ってましたが、どうみても新品です。
おそらく先生がポケットマネーで購入してるんだろうなということは容易に想像出来ました。

今まで学校の先生にここまでしてもらったことはありませんし、この気持ちに応えようと初めて勉強に対して真剣に取り組みました。

すると英語の成績はクラスで一番となり、模擬試験でも学年1.2位を争うぐらいまで上がりました。

みるみるうちに自信がつき変わっていく自分

人間不思議なもので、これだけ成績が上がると妙に自信がつきます。
やればちゃんと結果は出るんだと感じましたし、得意教科の英語に引っ張られるように他の教科も軒並み点数アップしました。

高校入学当時の成績はクラスでもビリッケツぐらいだったのに、二学期期末テストだとクラスで上位、得意教科となった英数国は一位でした。

模擬試験の全国偏差値も英語72以上、数国も65前後と別人のように学力向上しました。

しかも申請していた奨学金も通り、経済面での不安も解消されました。

残念ながらこの先生が担任だったのは高校一年生の時だけでしたが、それ以降も色々お世話をしてくれました。
特に助かったのが大学進学に関してです。

「大学に行きたいかどうか、お前の意志だよ」

祖母一人で育ててもらってる家庭環境ですから、大学進学はあきらめてました。

実際同じ家庭環境の方で大学進学した人なんてほぼいないと思います。

ここでも先生は、

「大学進学でも奨学金はもらえるように申請してあげられる、大事なのは行きたいかどうかのお前の意思だ」

といわれました。

本当ならこういうのって高校3年時の担任が受け持つべき領域であり、英語の教科を見てるだけの先生がかかわることじゃないと思うんです。

でもこの先生のサポートのおかげで無事大学進学出来、なんとか大学卒業出来ました。

私の場合、高校一年時の担任の先生との出会いでごく普通の家庭を持てるようになりました。

もしこの先生と出会ってなければ高卒で終わっていたでしょうし、グレてしまって犯罪者となっていたかもしれません。

母子家庭や父子家庭、私のように両親不在の家庭だと何かとハンデはありますが、くじけずに頑張ってください。