プロバイオティクスとして注目!植物性乳酸菌の摂り方を紹介
2022年10月21日(公開日:2022-10-17)
近年腸活の流行でよく聞くプロバイオティクスですが、その中でも植物性乳酸菌が注目を集めています。プロバイオティクスとして植物性乳酸菌が優れている理由と、食生活の中での植物性乳酸菌の取り入れ方も紹介していきます。
プロバイオティクスとは?
プロバイオティクスは、乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌などの人間にとってよい働きをする微生物のことです。
定義としてのプロバイオティクスは以下の通りです。1)
- 安全性が保証されている
- もともと宿主の腸内フローラの一員である
- 胃液、胆汁などに耐えて生きたまま腸に到達できる
- 下部消化管で増殖可能である
- 宿主に対して明らかな有用効果を発揮できる
- 食品などの形態で有効な菌数が維持できる
- 安価かつ容易に取り扱える
プロバイオティクスを摂ることで便秘や下痢の改善、乳糖不耐症の改善、免疫機能の改善、アレルギー抑制効果、動脈硬化の予防、がんの抑制といった健康に有益なさまざまな効果が期待できます。2)
腸活をする上ではプロバイオティクスは欠かせない存在なのです。その中でも、植物性乳酸菌は優れたプロバイオティクスとして注目されています。
なぜプロバイオティクスとして植物由来乳酸菌が注目されているの?
植物性乳酸菌が優れている理由は、動物性乳酸菌よりも過酷な環境で生きられるたくましさが挙げられます。例えば牛乳から作られるヨーグルトでは、乳酸菌は牛乳の中の豊富な栄養素を使って生育することができます。
一方で植物は限られた栄養素しかないということと、塩分や酸などの成長を妨げる成分もあり、乳酸菌にとっては厳しい環境です。
そのような環境で生き抜ける植物性乳酸菌は生命力が強く、生きて腸に届きやすいといわれています。これが、プロバイオティクスとして優秀といわれる理由なのです。
プロバイオティクスとして優秀な植物性乳酸菌が含まれる食材を紹介
プロバイオティクスとして健康への効果が期待される植物性乳酸菌。実は身近な食品に含まれています。そんな植物性乳酸菌が含まれる食品を紹介します。
漬物類
ぬか漬けや柴漬け、すぐき漬けなどさまざまな漬物がありますが、これらはすべて植物性乳酸菌による乳酸発酵を利用して作られています。
現代でも和食には欠かせない食材ですが、冷蔵庫のない古代では乳酸菌を利用することによって野菜を発酵させ、長期保存をできるようにするという機能的な役割を持たせていました。植物性乳酸菌は昔から日本の食文化を支えてきた存在なのです。
海外でも漬物は広く存在し、韓国のキムチやヨーロッパのザワークラウト、中国のザーサイも乳酸発酵を利用しています。
豆乳ヨーグルト
豆乳ヨーグルトは豆乳に植物性乳酸菌を入れて発酵させて作ります。大豆由来なので牛乳アレルギーがある方も食べることができます。
豆乳なのでカロリーが低く、大豆イソフラボンなどの栄養も豊富で、健康や美容面で注目されている食品です。
市販では牛乳のヨーグルトよりは種類が少ないですがスーパーなどで購入できます。また、自宅でも簡単に作ることができます。
味噌
日本の伝統的な調味料である味噌も乳酸発酵が利用されています。
味噌を作るときには麹や酵母、そして乳酸菌とさまざまな菌が利用されます。菌たちによって大豆が分解され、アミノ酸などのうまみや香りが作り出されています。
乳酸菌の他にもビタミンやミネラルなども含まれており、栄養面でも優秀な食品です。
植物性乳酸菌を効率よく摂るには?
植物性乳酸菌はプレバイオティクスと一緒に摂ると効果的です。
プロバイオティクスと同様に腸活で重要なのがプレバイオティクスです。プレバイオティクスは乳酸菌などのプロバイオティクスの餌となる食品のことです。
摂取することで菌を効率的に増殖させることができ、プレバイオティクスの食品の例としてオリゴ糖や食物繊維などが挙げられます。
そのようなことから、プレバイオティクスである食品と植物性乳酸菌を一緒に摂ると、効率よく腸活をすることができます。
植物性乳酸菌の簡単な摂り方は?
忙しい毎日の中でも簡単に植物性乳酸菌を取り入れたいですよね。食生活に手軽に取り入れられて、効果的に腸活ができる食べ方を紹介します。
味噌汁
味噌の中の植物性乳酸菌と野菜を同時に摂れるので、味噌汁1杯だけでプロバイオティクスとプレバイオティクスの組み合わせが完成します。
味噌汁に入れる具材は野菜の他にも、きのこ類やわかめも食物繊維が摂れるのでおすすめです。
味噌汁を作るときのコツとしては、味噌は熱いうちに入れないこと。乳酸菌は火に弱い性質を持つからです。火を消してから入れるようにして、温めるときは沸騰させないようにしましょう。
キムチ+納豆
キムチの植物性乳酸菌と納豆の納豆菌の組み合わせは手軽なのに効果的な組み合わせです。
納豆菌は熱や酸に強いうえに繁殖力が強く、植物性乳酸菌と同様に生きて腸まで届くことができます。キムチと納豆をごはんにかけて食べれば、それだけで腸活レシピの完成です。
豆乳ヨーグルト+はちみつ
豆乳ヨーグルトにははちみつを加えて食べるとよいでしょう。はちみつにはプレバイオティクスであるオリゴ糖が含まれています。
豆乳ヨーグルトは特有の酸味がありますが、はちみつを足すことでマイルドになるので、苦手な方には風味の面でもおすすめできる組み合わせです。
さらにフルーツを加えてもよいでしょう。美味しくなり、かつビタミンなどの栄養も摂れるのでおすすめです。
食生活に植物性乳酸菌を取り入れよう!
腸活で重要なプロバイオティクス。植物性乳酸菌を摂ることは腸活に大いに役立ってくれます。植物性乳酸菌は食物繊維やオリゴ糖を組み合わせるとさらに効果を発揮できます。
身近な食品で簡単に摂れるので、ぜひ毎日の食事に取り入れて、健康な腸内を目指していきましょう。
参照:
1)引用:腸内細菌学会/(旧日本ビフィズス菌センター)
https://bifidus-fund.jp/keyword/kw030.shtml
2)参考:腸内細菌学会/(旧日本ビフィズス菌センター)
https://bifidus-fund.jp/keyword/kw030.shtml
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