豆乳ヨーグルトの種菌とは?作り方のポイントとメリット・デメリット

2022年11月25日(公開日:2022-11-25)

毎日の健康習慣に、豆乳ヨーグルトを取り入れる人が増えています。家族みんなで食べている、子どものおやつに与えたいと考える人も多く「1週間1パックでは足りない」という声も聞かれます。そこで今回は、豆乳ヨーグルトの種菌について解説します。豆乳ヨーグルトを手作りするときのポイントやメリットも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

豆乳ヨーグルトの種菌とは

豆乳ヨーグルトの種菌とは菌の種類ではなく「培養のもととする乳酸菌」を指します。そもそも乳酸菌とは、ブドウ糖や乳糖を分解して乳酸にする菌のことです。私たちの腸内や身近な植物にも生息し、ビフィズス菌やヤクルト菌、コッカス菌など約200種類程度が認められています。

乳酸菌は名前の通り酸の一種です。影響力が強く周囲を酸性に変えてしまうため、乳酸菌がいると他の菌は生き残れません。その働きを有効活用したのが、豆乳ヨーグルトをはじめとする発酵食品です。乳酸菌の「バリヤー」により食品の保存性が高まり、栄養価アップも期待できます。

豆乳ヨーグルトから摂取できる乳酸菌は「植物由来の乳酸菌」が使用されたこだわりの製品や、「動物由来の乳酸菌」を含む数種類の乳酸菌や酵素などを使用したものなど、商品によって様々です。
様々な商品の種菌で豆乳ヨーグルト作りを試してみて、自分の腸と相性のいい乳酸菌を見つけましょう。

豆乳ヨーグルトの種菌になる食品4選

身近な植物や食品に生息する乳酸菌を種菌にして、豆乳ヨーグルトを作りこともできます。ここでは豆乳ヨーグルトの種菌になる4つの食品を紹介します。ただし、食品を種菌にする作り方は初心者向けではありません。「簡単に安全な豆乳ヨーグルトを作りたい」「豆乳ヨーグルトづくりに失敗したくない」なら、市販されている種菌を使用しましょう。

はちみつ

「はちみつ」が豆乳ヨーグルトの種菌になります。豆乳ヨーグルト作りに向いているのは、できる限り材料がシンプルな天然はちみつです。加工されていてもヨーグルトは作れますが「生」のはちみつを使うと生きた酵素も摂取できるためおすすめです。ほのかに甘い味わいで、お子様にも食べやすい豆乳ヨーグルトが作れます。

※ 1歳未満のお子様はハチミツを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあります。1歳未満のお子様には絶対に与えないでください。

ドライフルーツ

豆乳ヨーグルトの種菌に「ドライフルーツ」もおすすめです。ドライフルーツに含まれる糖質が菌のエサとなり、活発な発酵を促します。オーガニックのドライフルーツであれば、種類はレーズンでもプルーンでもOKです。フルーツの甘みが加わり、食べやすい豆乳ヨーグルトが作れます。

玄米

「玄米」も豆乳ヨーグルトの種菌になります。種菌にする玄米は、なるべく無農薬の玄米を準備しましょう。玄米と豆乳を混ぜて一晩置いておけば固めの食感で、食べ応えのあるヨーグルトが作れます。

酒粕

甘酒のもととなる「酒粕」を使った豆乳ヨーグルトもおすすめです。まず柔らかい酒粕と豆乳を混ぜて種菌を作ったら、さらに豆乳を加えてヨーグルトにします。酒粕の種菌で作るヨーグルトは「ふわふわ」「しゅわしゅわ」した食感と、ほんのり香るお酒の匂いが特徴です。お酒の香りが苦手な人は、豆乳の量を多めにして調整しましょう。

市販の豆乳ヨーグルト種菌がおすすめ!

初心者の方もそうでない方も、「簡単に安全な豆乳ヨーグルトを作りたい」「豆乳ヨーグルトづくりに失敗したくない」なら、失敗が少なく、発酵も簡単な市販の豆乳ヨーグルト種菌を使用するのがおすすめです。

市販の種菌からの豆乳ヨーグルトの作り方は、粉末状の種菌を豆乳に混ぜ、発酵して固まるのを待つだけ。発酵温度は使用する種菌によって異なり、常温発酵する種菌もあれば、専用のウォーマーなどを使用して40~45℃で発酵する種菌もあります。そのほか、発酵時間や植え継ぎ可能かどうかなども市販されている種菌によって異なるため、取り入れやすいものから試してみましょう。

また、豆乳に含まれる大豆固形分をはじめ、原料や製法などどんな豆乳を使うかによっても、豆乳ヨーグルトの仕上がりは大きく異なります。同じ種菌を使用していても、豆乳と種菌の量や配合、置き時間によって仕上がりの食感や味などもを変わるので、好みの仕上がりを探してみるのも手作り豆乳ヨーグルトの楽しさですね。

豆乳ヨーグルトの作り方2つのポイント

種菌から豆乳ヨーグルトを手作りするときの、大切なポイントを2つ紹介します。

豆乳は常温に戻しておく

豆乳ヨーグルトを作る前に、豆乳は冷蔵庫から出して常温に戻しておきましょう。乳酸菌が活発に働く適温は20~45℃程度と言われています。冷えているところから作ると、発酵に時間がかかったり、寒い時期だと豆乳ヨーグルトがうまく固まらないことがあります。

どうしても冷えた豆乳から急ぎで作りたいときは、電子レンジなどで少しだけ温めてから種菌を加えましょう。

容器などは殺菌してから使う

ヨーグルトメーカーや密閉容器、混ぜるためのスプーンなどを使う前には、必ず殺菌処理をしましょう。豆乳に雑菌が混ざると、発酵の進行を妨げたり腐敗の原因になってしまい、豆乳ヨーグルトがうまく固まらないことがあります。

豆乳ヨーグルトを種菌から作るメリット

豆乳ヨーグルトから得られるメリットは、手作りか市販の既製品かでも異なります。ここでは手作り豆乳ヨーグルトのメリットを確認しましょう。

好きな豆乳を選ぶことができる

豆乳の原料となる大豆は多くが外国産のもので、既製品の豆乳ヨーグルトのベースに使用される豆乳が外国産大豆のものも少なくありません。しかし、手作り豆乳ヨーグルトならベースにする豆乳を自分で選ぶことができるため、産地や製法にこだわったお気に入りの豆乳を使用した豆乳ヨーグルトを食べることができます。

コスパがいい

豆乳ヨーグルトを種菌から手作りするメリットは、コスパがいいことです。豆乳ヨーグルトは、1パック(1000ml)あたり200円程度の豆乳に、種菌を混ぜて作ります。市販の豆乳ヨーグルトが1パック(400g)あたり200~300円程度と考えると、かなりお得感があります。毎日豆乳ヨーグルトを食べたい、家族が多い人におすすめです。

豆乳ヨーグルトを種菌から作るデメリット

種菌から手作りする豆乳ヨーグルトは、失敗しやすいデメリットがあります。とくにはちみつやドライフルーツに付着した乳酸菌を活用する場合、気温や湿度の影響を受けやすいです。慣れるまでは「うまく固まらない」「酸味が気になる」といった失敗もあるでしょう。

失敗せずに作りたい人には、市販の種菌を使った豆乳ヨーグルト作りがおすすめです。作り方は簡単で個包装された種菌を、豆乳に混ぜて1~3日置くだけ。冷蔵保存で5日程度は美味しい豆乳ヨーグルトが楽しめます。

まとめ

豆乳ヨーグルトの種菌となる乳酸菌は、身近な植物や食品にも生息しています。種菌に使うものによって食感やとろみ、香りが異なるため、毎日食べても飽きにくいです。失敗したくない、確実に美味しい豆乳ヨーグルトを作りたい人は、市販の種菌を使いましょう。豆乳ヨーグルトを購入するよりコスパが良く、プラスチックゴミも減らせるため、財布にも地球にも優しい選択です。

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