熱中症にヨーグルトが効果的な理由とは。予防効果を高める栄養素も紹介

熱中症にヨーグルトが効果的な理由とは。予防効果を高める栄養素も紹介

2023-05-08(公開日:2023-05-08)

暑くなってくると気をつけたいのが熱中症。熱中症は体力が落ちているときなどになりやすいので、日頃から「熱中症になりにくい身体づくり」をすることが大切です。

熱中症対策にはヨーグルトも効果的なことをご存じでしょうか。今回はヨーグルトが熱中症に効果的な理由と、より効果の期待できる食材との組み合わせを紹介します。

ヨーグルトが熱中症の予防に効果的な理由

ヨーグルトが熱中症の予防に効果的な理由は長期的な理由と短期的な理由の2種類があります。

  • ヨーグルトを日頃から食べることで熱中症になりにくい体をつくる
  • 運動後にヨーグルトを食べることで熱中症を防ぐ

上記の2つについてそれぞれ紹介します。

ヨーグルトは腸内環境を改善して体を健康な状態に保つ

ヨーグルトは腸内環境を改善して健康な身体作りに役立つので結果的に熱中症になりにくい体にします。

ヨーグルトの善玉菌を摂って腸内環境を健康に保つことで、以下のような効果を得られます。

  • 便秘や下痢の改善
  • 免疫のケア
  • 自律神経を整える
  • 発がん性物質の産生を抑制

熱中症は体調が優れないときにかかりやすく、自律神経の乱れが原因になることも多いのです。なぜなら、自律神経が乱れると身体の体温調整機能がうまく働かなくなるためです。また、自律神経の乱れは睡眠不足にもつながるため結果的に体力が落ちてしまい、それが熱中症の原因になることがあります。

しかし、普段からヨーグルトを習慣的に食べていれば腸内の善玉菌の働きによって、自律神経が整い、体温調節機能がきちんと働いてくれるので、精神の安定や寝つきがよくなるなど体調不良になりにくい身体になります。

熱中症の予防は普段から体調を整えることがとても大事なので、毎日ヨーグルトを食べて健康的な腸内環境づくりを意識してみましょう。

運動時の血流量を増やして体温調節機能を改善させる

ヨーグルトは腸内環境をよくするだけではありません。ヨーグルトの乳たんぱくは血流量を増やし、熱中症の予防をする効果があると信州大学の研究(※1)で明らかになっています。

熱中症は暑さによる血管の拡張や、発汗による脱水が起きた結果血流量が減少し、血圧が下がることで場合によっては失神を招くことも。これを防ぐには血流量を減らさないことが重要です。

ヨーグルトに含まれるアルブミンは血管外から血管内に水分を引き込むはたらきをします。このアルブミンを増やすことが熱中症の予防につながります。

筋肉のたんぱく質合成機能は筋トレなどによる運動負荷の直後に高まるので、アルブミンも筋トレ直後に多く合成されると考えられています。このときにヨーグルトなどの乳製品を摂ると乳たんぱくによってアルブミンの合成機能も高まり、血流量を増やすことに繋がるのではないかと考えられているのです。実際に運動したあとに乳製品を摂る実験では血漿のアルブミン量が増加していることが実証されています。

熱中症対策にはどんなヨーグルトを食べればいい?

熱中症対策の為に食べるヨーグルトはどんなものがよいのか、

  • 動物性か植物性か(牛乳由来か豆乳由来か)
  • 加糖か無糖か

の2つに分けて考えてみましょう。

腸内環境の改善による熱中症対策ならどのヨーグルトでもOK

腸内環境を改善して熱中症対策をする目的なら、いわゆる一般的な牛乳のヨーグルトでも、豆乳などから作られている植物性のヨーグルトでもどちらを食べても効果はあります。

どちらからも効率的に乳酸菌を摂取でき、腸内環境を健康に保つのに役立つので、一般的な牛乳由来のヨーグルトでも、豆乳などからできた植物性ヨーグルトでもOKです。自分の生活や志向に合わせて選びましょう。

腸内改善には、様々な種類の乳酸菌を摂ることが効果的との意見もあるため、含まれている乳酸菌によってヨーグルトを選ぶのも良いかもしれません。乳酸菌の種類はパッケージや成分表などに表記されていることが多いのでこれを機会にチェックしてみてください。

血流量を増やす熱中症対策では牛乳由来のヨーグルトがよい

運動後の血流量を増やす目的でヨーグルトを食べるなら、牛乳由来のヨーグルトを食べるのが効果的です。運動後のアルブミンの合成は乳に含まれる乳たんぱく(カゼイン、ホエイプロテイン)を摂ることによって促進されます。

乳たんぱくの含まれていない植物性ヨーグルトには、当然このアルブミンが含まれていません。そのため、血流量を増やして血液中に水分を取り込みやすくして、熱中症の対策をする目的では牛乳由来のヨーグルトを食べるのが効果的と言えます。飲むタイプのヨーグルトは運動後に摂取しやすいのでおすすめです。

できれば無糖のヨーグルトを選ぼう

加糖か無糖かについては、できるだけ無糖のヨーグルトを選ぶのがよいです。加糖でもだめではないですが、毎日継続して食べることを考えると糖分が入っていないヨーグルトの方が健康面を考えたときに優れています。無糖のヨーグルトでも後で紹介する食べ合わせでよりおいしく、かつ健康効果を高めた食べ方ができるので、ぜひ参考にしてみてください。

熱中症対策のためにヨーグルトと一緒に摂るとよい栄養素は?

ヨーグルトを食べるときに熱中症の予防に効果的な栄養素を一緒に摂るとより効果的です。とくにヨーグルトとの相性がよい食材を紹介するので、ヨーグルトのお供にしてみてください。

ヨーグルト×ビタミンC

疲労回復に効果的なビタミンC。抗酸化作用もあり、日焼けを予防したり老化を抑制したりする効果もあるので、とくに夏は積極的に摂りたい栄養素です。

ビタミンCが豊富に入っているのは、柑橘類やキウイフルーツなどのフルーツ。ヨーグルトとの組み合わせも抜群で無糖のヨーグルトに入れれば甘さを足せるので一緒に食べるのにおすすめです。

ヨーグルト×カリウム

汗をかくとカリウムが排泄されます。汗を大量にかいたときは水分だけでなくカリウムも補いましょう。

バナナはカリウムが豊富な食材で、ヨーグルトとの相性が抜群なのでおすすめです。他にもキウイフルーツやスイカ、メロンなどもカリウムが豊富でヨーグルトと一緒においしく食べられます。

ヨーグルト×ビタミンB1

ビタミンB1は糖を分解してエネルギーに替えるはたらきがあり、疲労回復に役立つ栄養素です。夏は食欲が低下し、そうめんだけ食べたりアイスを頻繁に食べたりするなど糖質が多くなる傾向にあります。そんな夏には意識的にビタミンB1を摂るようにしましょう。

ビタミンB1は豚肉や全粒粉、ナッツなどに多く含まれています。ナッツはヨーグルトと相性がよく、はちみつと一緒にかけて食べるとおいしくいただけますよ。また、普段の朝食をヨーグルト+パンからヨーグルト+全粒粉のパンに変えるだけでも効果的です。

ヨーグルト×クエン酸

クエン酸は代謝に使われる栄養素で、疲労回復に役立ちます。梅干しやレモンのすっぱさの正体がクエン酸です。クエン酸はレモンや他の柑橘類にも多く含まれます。柑橘類はビタミンCも豊富です。グレープフルーツやオレンジをヨーグルトと一緒にデザート感覚で習慣的に食べるとよいでしょう。

【まとめ】ヨーグルトを食べて熱中症になりにくい身体づくりをしよう!

ヨーグルトは腸内環境をよくするので、結果的に自律神経を整えて体温調節機能を正常化させたり睡眠のリズムを整えたりすることによって熱中症の予防に役立ちます。また、研究によると運動後の血流量を増やして水分を取り込みやすくするため熱中症を防ぐ効果が明らかになっています。

ヨーグルトはフルーツなどと一緒に食べるとより効果的に熱中症を予防できるので、自分好みのフルーツと一緒に食べておいしく熱中症対策をしましょう。

参照:

※1 信州大学 「運動+乳製品摂取による熱中症予防」
https://www.nyusankin.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/08/NSKnewsNo513cc_15-18.pdf

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